五十三話 BACKLASH by Isamu Katayama

五十二話から続きまして、Down Jacket の話です。
ところで、この写真の男、良い男なんですよ。
彼は、BACKLASH のスタッフ以外に、もうひとつの顔を持つ。
“ Professional Musician ”
今度、ロス、ラスベガス、シアトルでも活動するらしい。
この顔で、革ジャン羽織って、ギターを手に米国ツアーだって。
ムカツクよねぇ。
しかも、人あたりも良い男だ。
ことオンナに限れば入れ食い人生だろうな。
何んかで、つまづいて貰わないと勘定合わないよなぁ。
まぁ、なんてったって男は顔だね。
いじけた話はいい加減にして、Down Jacket の話でもしよう。
⎡これが、Down Jacket なの?⎦というくらいそれっぽくない。
全体の印象から、何?と訊かれると、狩猟用ジャケットかなぁ。
身生地は英国ツィード、袖は馬革、襟はラヴィット・ファーと、全てが本格志向。
そして、中にはポーランド産のホワイト・グース・ダウン。
御丁寧にも、品質証明書まで付されている。
BACKLASH というブランド、見えないとこに異常に凝る癖がある。
時々、見えなさ過ぎて売る時に困る事もあるけど。
オーナー・デザイナー片山勇氏の美学なんだろうね。
本人に確かめた訳じゃないから、知んないけど。
でも、このジャケットに関しては、見事に理に適っていますよ。
袖の馬革を含めて軽量化が徹底されている。
英国ツィード地やガン・パッチ仕様による、古典服的な風情も渋い。
写真ではコーデュロイのパンツだけど、
細身のテーラード・スラックスなんか良いんじゃないかなぁ。
世の中には、
クラッシックな格好は好きだけど、オヤジ臭いのは嫌という方もおられるだろう。
そういった方にはお勧めですよ。
え~と、お値段は、税込みで120,750円です。
これだけのモンにしては、安くないですか?
それにしても、兄さん。
男前で、ミュージシャンで、カッコいい服着て、……………………………。
そんなに一杯武器ぶら下げてちゃ疲れるだろう?

今度、使わない時、俺にひとつ貸せよ。

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