月別アーカイブ: November 2023

六百三十六話 ゴジラ ー1.0

十一月十一日の夜。 骨の折れた右手を抱かえながら late-night screening の IMAX で観た。 “ ゴジラ -1.0 ” 内容は明かせないが、作品の素晴らしい仕上がりに魅せられました。 思えば、劇場で初めてゴジラを観たのは一九六四年の春だった。 “ モスラ対ゴジラ ” ゴジラを世に送り出した本多猪四郎監督と円谷英二特技監督が手を組んで制作された第四作。 以来、ゴジラは幼少期の記憶のど真ん中に居座り続けることになる。 昭和の時代、東宝ゴジラに続け!との大号令のなか他にも怪獣映画が制作された。 大映は “ 大怪獣ガメラ ” 、日活は “ 大巨獣ガッパ ” など。 父親は、当時活動屋として日活に在職していたのでガッパ制作側だった。 円谷監督の片腕だった渡辺明を特技監督として招聘し挑んだ日活唯一の怪獣映画。 封切初日、父親の冴えない顔を今でも憶えている。 「怪獣とか慣れへんことやるもんやないなぁ」とか言って、持帰ったポスターを眺めていた。 ガッパに限らず、過ぎゆく時代の中で他の怪獣達も産まれては消えていく。 だが、ゴジラだけは違った。 興行収益の紆余曲折はあったにせよ、昭和・平成・令和と生き抜いて今も銀幕に堂々と立つ。 いったいゴジラとは何者なのか? その答えのひとつが、作曲家 伊福部 昭先生によって創造されたあの鳴声にあるのだと思う。 ゴジラの鳴声は、一九五四年の初回作から大きくは変わっていない。 … 続きを読む

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六百三十五話 骨折

ご無沙汰しております。 何故ご無沙汰しているかと言うと、利腕の手首を骨折したから。 先月からのギブス生活からようやく解放され、こうして blog でも更新してみる気になった。 骨折の理由は、あまりのくだらなさ故に口が裂けても言えない。 医者も手術か昔ながらの保存療法かで迷っていたが、後者を選んで自力治癒を目指すことにした。 ギブス装着期間は、左手頼みの不自由さはあったもののたいした痛みもなかったのだが。 問題は、外したその後からだ。 ちょっとの動きにも痛みが伴う。 医者から。 「痛かろうが、腫れてようが、とにかく動かしなさい」 と言われ、一枚の紙を渡された。 そこには、New York Yankees 松井秀喜選手の取材記事が記されていて。 二〇〇六年五月に手首を骨折して三ヶ月後に復帰するまでのいわゆる闘病記録だ。 医者は、松井選手もこんなに頑張ったんだから、おまえも頑張れよ的な趣旨だったんだろう。 だけど、そもそも、俺は、major leaguer じゃない! そして、めでたく治ったところで、 この右手が何億円も稼ぐことは今後おそらくない! 天と地ほどに motivation が違うだろう! なんの慰めにも励みにもならんわぁ! とはいえ自分が撒いた種で、悪いのは自身だ。 誰にも文句は言えない。 朝起きて、言われたとおり手首をグリグリまわしてみる。 痛ぁぁぁぁ!どんだけぇぇぇ!    

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