六十八話 使い勝手

あ~、ビックリした。
新年早々、この馬鹿ブログのアクセス数がいつもの倍になっている。
いつもの数でも誰が読んでるのか不思議なのに。
財布って、皆さんこんなに興味あるんだ。
店にわざわざ見に来られて、ご注文も戴いた。
有り難い話ですよ。
世間は、セールで値引き合戦の最中だというのに。
まぁ、人が一生懸命創ったモノに赤札ぶら下げて客引きするってのも無様な姿だけどね。
さて、財布の話だが。
“ KUJIRA ”発売の初日、革の事や手に馴染むのに要する時間等、色々と訊ねられた。
なかでも意外に多かったのが、⎡何処に、何を入れるの?⎦
僕自身四ヵ月使ってみて、これが良いんじゃないのという使い方がある。
しかし、製作者からすると意図した使い方ではないらしい。
ご参考までに、ちょっと紹介させて頂く。
“ KUJIRA ”は、⎡ 奥 ⎦ ⎡ 中 ⎦ ⎡ 外 ⎦ と三つの部屋が設けられている。
まず ⎡ 奥 ⎦から、写真では見えないが外蓋と内蓋の間に部屋が備わっている。
此処に領収書やカード控え等を保管する。
そして、内蓋を上げると仕切りの付いた部屋とファスナーの部屋が見える。
仕切りの付いた方が ⎡ 中 ⎦で、肝心な札の居場所としている。
手前に千円札、仕切りを隔てて奥に五千円札と壱萬円札とを分けて収める。
⎡ 中 ⎦ の口は真中に向かって凹むように曲線で裁断されている。
なので、取出す際に札が見易くストレスがない。
最後に ⎡ 外 ⎦ は、ファスナー付きの部屋となる。
⎡ 外 ⎦ には、カードの類をぶち込んでいる。
乱暴なようだが、短冊状に並び立てるより一目で見渡せて出し入れが簡単に済ませられる。
何より、短冊の数に合わせてカードを持ち歩くという馬鹿げた事にならないのが良い。
邪道らしいが、僕の行着いた使用の術はこうである。
“ KUJIRA ” には “ こう使わねば ” という決まりはない。
⎡優れた道具は汎用力に富む⎦と聴く。
収納量や習慣或は癖によって道具の方が寄り添ってくれる。
そういったモノを選び創るのが、これからの仕事であり最後の仕事になればと願っている。
⎡ところで小銭はどうすんの?⎦
僕自身の好みなんだけど、長財布が小銭で膨らむのは避けたい。
だから、小銭入れは必ず別に持つ。
⎡その小銭入れは何処にあるんだよ⎦
という有難い御客様には、ちゃ〜んとご用意させて頂きますから。
今、試作中です。
何処にもない “ COIN-CASE ” を。
⎡年明けから、どんだけ金欲しいんだぁ ⎦ みたいな財布ブログでした。

でも、お互いお金は大事でしょ。

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