月別アーカイブ: December 2022

六百十四話 God Save The Queen of PUNK!

430 King’s Road , LONDON . SW100LJ 倫敦 Chelsea 地区のこの通りから始まった長い旅路を今終えられた。 Dame Vivienne Isabel Westwood もっとも敬愛する方だった。 亡き盟友 Malcom McLaren を父に、 彼女 Dame Westwood を母に、“ PUNK Culture ” は産まれたのだと想っている。 混沌と狂騒の “ Worlds End ” が、あの時代、あの場所にあったことを忘れない。 天国では、Malcom と仲直りしてください。 May you rest in peace.

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六百十三話 Merry Christmas !

二〇二二年十二月二四日、海辺の聖夜。 今年の宴は、二度を予定。 まず最初に Santa Claus の代わりにやって来たのは、おばちゃん達。 みんな学生時代の同級生。 これだけの料理人が揃えば食いモノの心配はない。 元町東龍街 “ 劉家荘 ” の鶏丸焼と元町駅西口前に在る “ 四興樓 ” の豚饅はこちらで用意しておく。 ついでに中華街で縁起物らしい鳳凰の切絵も買ってきて洗面鏡に貼っといてやった。 あとは、小籠包やら  Stollen やらを持ち寄ってくれるのを待つだけ。 それにしても、小籠包や  Stollen をふつう家庭でつくるひといる? 蒸器を出せ!だの、流し型を出せ!だの、ウチは中華料理屋じゃないんだから。 と、思ってはいても口には出さない、おとなしく言われたとおりにするのが昔からの習わしだ。 だが、このひと達、口も達者だが腕も達つ。 蒸器から素手で小籠包を取出し、あっという間に、卓には間違いのない旨い皿が並ぶ。 凄ぇなぁ!台北屋台並の手際の良さだぁ!怖ぁぁぁ! こうして、海辺の Chinoiserie Christmas Party は、無事開催。 今年旅立たれた Queen Elizabeth II を敬慕して、女王の肖像を。 毎年恒例の手造りChristmas Tree 。 庭のヒマラヤ杉を使った Christmas Swag は、嫁の即席。 … 続きを読む

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六百十二話 Tottori LOVE !

太平洋側の神戸から日本海側の鳥取へ。 うすら暗いどんよりとした空と荒れた海を期待していたのだが、まったく鳥取らしくない晴天。 従姉妹によれば、こんな冬日はめずらしいのだそうだ。 鳥取に暮らす従姉妹は、阪神間の郊外からこの地に嫁いでもうずいぶん経つ。 そして、冬になると、言ってはならない呪いの言葉をきまって口にする。 「報道で越後の豪雪が話題になって、その映像を観るのがわたし大好きなんだぁ」 「ほんとにお気の毒で、こんなのに比べたらどってことないじゃんって思える」 「もう心の支えよ、それ無しで冬は越せないってほど大切」 だったら留萌や網走はどうなんだって話だが、従姉妹にとってはなぜか越後がお好みらしい。 悪態は天候だけにとどまらず、季節を限定せず年中口にする言葉もある。 「 言っときますけどねぇ、な〜にもありませんよ、此処には!」 これは、従姉妹に限らず鳥取人がよく言う自虐ネタだ。 Seven-Eleven や Starbucks がないだの、電車が走ってないだの、鳥取駅に自動改札がないだの。 たしかに Seven-Eleven や Starbucks は遅ればせながらやってきたが、あとのふたつは今もない。 「でも、砂丘と蟹があるだろう」 とか、他所者が言おうものなら。 「はぁ? 砂丘は、猿ヶ森砂丘の三分の一だし、蟹みたいな面倒臭いのわたしは食べないから!」 察するに、鳥取人は、なにもないというのを訴求したいのだ。 そういえば、大阪の大学に通う甥が、Seven-Eleven や Starbucks が鳥取に出店したと知った時。 「そっかぁ〜、遂にできちゃったのかぁ、そっとしといてくれたら良かったのに」 と、がっくり肩を落として残念がっていたのを思い出した。 こうして何度か此処を訪れて想うことがある。 この奥ゆかしさを一切伴わない自虐性は、なにかを秘匿したいがための方弁ではないのか? 訴えのとおり、鳥取の地にはなにもないのか? いつも通り鳥取自動車道を北上し、途中川原サービスエリアに立ち寄る。 このサービスエリアには道の駅が併設されており、そこが “ 食の魔窟 ” への入口だ。 駐車場脇の屋台で、鶏肉を串に刺して焼いている。 … 続きを読む

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