三百六十話 定番?

本題に入る前に。
前回ご紹介いたしました ANSNAM のコートですが、皆様にご好評賜りましてホッとしております。
お陰様で、二日を待たずに完売いたしました。
良い仕事だとお褒めいただき、素直に喜んでおります。
この歳になっても、基本的に褒められて伸びる体質なので、これからも宜しくお願いいたします。
ただ、ご遠方よりわざわざお越しいただきましたのに、
ご要望にお応え出来ませんでしたお客様には、深くお詫び申し上げます。
次回、必ずご期待にそえる服をご覧いただけるよう頑張りますので、ご容赦ください。
まぁ、とにかく引退までやるべき仕事をきっちりさせていただきます。
さて、写真の Denim Pants ですが、素材は綿ではありません。
亜麻です。
ベルギーのフランダース地方にはKortrijk Linen の名で知られる最高峰の亜麻原産地が所在している。
亜麻畑として、一千年もの時を刻む。
その Kortrijk Linen を、旧いシャトル織機でゆっくりと織り上げたのが、このデニム生地である。
着るほどに、柔らかく膨らみ身体に馴染んでいく。
この生理的な着心地の良さは、他繊維のデニム生地では絶対に味わえない。
だが、ただひとつ難点がある。
重いのだ。
どうしても腰への負担が免れない。
それが故に、Musee du Dragon では良好な実績が築けなかった。
最初取扱ってから五年を経て、ようやくこの難点が解消した。
この Denim pants は、ちょっとした名品です。
Vlas Blomme の新たなスタンダードと言っても良いと思う。

ちょっと、時間かかり過ぎだけど。

 

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