四百十一話 The Attacks in Paris

 

これが巴里?
三◯年間通ってきた街だけどこんな姿を眼にしたことがない。
Place de la Republique の中心には Marianne 像が据えられている。
Marianne は仏共和国を象徴する女性である。
Marianne が民衆を率いて歩む姿は市民の自由そのものを意味すると仏人の誰もが承知している。
二◯一五年十一月十三日
何者かがこの Marianne の膝元で凶行に及んだ。
敢えて凶行と言わしてもらう。
こんな行為を聖戦などと称する言葉で許容することなど断じて出来ない。
仏人は自由であることに格別の心情を抱く人達だ。
もし、自らの自由を侵されたとなれば。
どの国家や国民よりもしたたかに強情で決して屈しない一面を持ち合わせいる。

震えて眠れない夜を過ごすのは巴里を傷つけた者達に違いない。

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